◆ そうだった、そうだった。そんな会話したよ確か。 陽毬は、言われたとおり記憶をなくしていたことに対して、ひどく脱力感を感じていた。 自分の席へ移動する二人に視線を向け、もう一度ため息をついた。 平穏な学校生活は、今日で最後なのかな……。 重々しい気持ちになりながら、頬杖をついて目を閉じた。