*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

「ーーー場所は?」



「五条倉田のお邸さ」



「………五条大路と倉田小路の辻か」



「あぁ、左近の大将殿のお邸だよ」



「………ふうん」



「相変わらず興味がなさそうだな」



「どこの貴族さんのお邸かなど、俺には関係ないからな」





灯が眉を上げて言うので、群雲は苦笑した。






「ーーー酉三つの刻に出発だ。


時刻どおりに、樫の木の下に集合だぞ」






灯と藤波の顔を交互に見ながら、群雲は確かめるように言った。