「......ケンちゃん、二日前に大学のそばのショッピングセンターいた?」


「いた。美月もいただろ?
前きてた中国人と。

たぶん話って同じことだよな」


「そう、その中国人と、暁明と今、付き合ってるの」



回りくどいのも時間がかかる。
もう単刀直入に言うことにした。


ケンちゃんには付き合わないって言っておいて、その翌日には付き合ってました、なんてさすがに申し訳なく感じるけど......。


いや、別に、誰かと付き合うのにケンちゃんの許可とる必要もないんだし、私が申し訳なく思う理由もないよね?



「だよな、そうだろうと思ってた。
美月が彼氏出来たって言ってたの聞いて、なんとなくあいつなんじゃないかって」


「気づいてたんだ。
じゃあ気づいてて、何も言わずにいてくれてたの?」



暁明と付き合って割とすぐにペアリングはしてたし、彼氏がいることはみんな知ってる。


ケンちゃんは例の飲み会の時に暁明とも会ってるわけだし、それでもしかしたらって思ったのかもしれない。

あの日、他の男子もいたけど、寝てたり、泥酔状態だったらしいし......。