「ナニ?ドウシタ?」



すぐに追いついた暁明、私の手を強く握った。



「ごめんね......、サークルの人がいたみたいで、他の店でもいい?」


「ナンデ?かくれる必要アル?」


「暁明と付き合ってること言ってないから......」


「ドウシテ?言うのが恥ずかしい?
中国人ダカラ?ソレトモ、」


「違うよ、そうじゃない。
それは絶対ない」



悲しい顔をした暁明の言葉をすぐに否定する。


暁明に腹が立ったり、理解できないことは何度も、というかしょっちゅうあるけど。

付き合ってることを恥ずかしいと思ったことは一度もなかった。

私が自分で選んだ、大好きな人だから。


暁明も大事だけど、サークルの人との関係も良い関係を保ちたかったから、付き合ってることを言いたくなかっただけ。

どっちつかずで、どっちとも良い関係でいたかった。