「外国で働くのも大変だと思うけど、日本で働きたい気持ちがあるなら応援するよ」


「ウン。ソレニ、ココには美月がイルカラ」



彼女なのに月並みなことしか言えない自分が嫌になるけど、暁明の言葉に、とても彼が愛しくなった。


企業の条件とかやりたいこととか、日本で就職したい理由は他にあるだろうけど。

そのうちの一つの理由に私と一緒にいることを含めてくれたことが嬉しい。


でもね、暁明。それは叶わないかもしれないんだよ。

日本で働くことは、もしかしたらできるかもしれない。

でもね、私たちは卒業したら離れてって言われたの。


暁明は、親が私たちの関係を反対してることを知ったらどうするのかな。
テレビの中の人みたいに親を優先させる?

それとも......。


無駄に期待する気持ちと、彼にそれを望んではいけないとストップをかける気持ちのどちらもあって、苦しい。