「ん、嬉しい。」 日野さんは今までで一番の笑顔で、そう言うとあたしに花束を渡した。 オレンジやピンクの花がたくさん詰まっていてあたしが花束に、見とれていると。 「…でも、俺と同じ感情っていうのは、難しいかな。」 日野さんの呟きが聞こえ、はっと顔を上げる。 その、瞬間。 ぎゅっと、日野さんに包まれた。