一途な彼女×浮気な彼氏


――――


「わぁ…」






宇美との出会いは中学生のときだった。

人見知りなあたしは知らない人の多さに圧倒されていた。







「えーと…1組は…」

「名前はー?」

「ひゃっ!?」

「そんな驚かないでよー、名前はー?」

「咲元…ひまりです…」

「ひまりちゃんか♪1組はあっち!俺の知り合いと仲良くしてやってね!」

「へ!?あ、あの…」







名前……聞き忘れた。


のちの翠くんですけどね。

あたしは翠くんに迷子になる寸前を助けて頂きました。








「………」






席に座っても人見知りなあたしは誰とも話せずにいた。

……話したいのに。

もう…本当にこの性格やだよ。







「…ねぇ」

「…っ!?」

「そこあたしの席」

「…あぁ!ごめんなさい!」

「いやいいよ。もう1個後ろだね」

「…あ、ありがとうっ」

「……可愛い」

「へ?」







宇美はあたしの前の席だった。

そこからあたしたちは話すようになった。








「おはよーひまりちゃん」

「あ、宇美ちゃん!…と」

「お久しぶり♪ひまりちゃん」

「お久しぶりです…」

「コイツはあたしの幼なじみの翠。」

「翠…くん?」

「そっ♪あ、皐と秦」

「あー…翠か…」

「……はよ」

「相変わらず友達作んの早いね」







これがあたしたちの最初の出会い。

誰よりも早く出会っていたのが翠くん。

なんだか不思議。