「うーん…別れ話だと思うのが普通だよね」
「…だよね…」
珍しく皐たちが一緒にサボりに行った今、宇美に相談していた。
……やっぱり別れ話?
屋上、大事な話、放課後…。
3セット揃ってるもんね…。
「でもひまりは、小説の読みすぎだからね」
「…むーそんなことないもん…」
「…かわいんだから。」
「え?」
「ううん。でも別れ話ではない気がするんだけどなぁ」
「……うーん」
「てかさ、元々別れる気でいたんだからいいじゃん」
「………!」
「今、気づいた感じ?」
そうだった!!
別れるって言ってたじゃんか!!
あれ…でも皐は浮気しなかったんだよ!
だから別れる条件が…。
「ひーまり?」
「…でも、皐浮気しなかったもん」
「本当にー?あの皐が?」
「うん」
「でもまた浮気するかもじゃん?別れちゃえば?」
「……条件が…」
「別れたくないだけでしょ?ひまりは」
「……っ」
「今日だって放課後は行きたくない、そうでしょ?」
「……うん」
すごいなぁ。
…宇美にはなんでもバレちゃう。
さすが、親友。
あたしだってわかるからね?
なめてもらっちゃ困るんだから♪
「ひまりはさ、結局どうしたいの?」
「………」
「あたしはひまりに幸せになってもらいたい」
「…宇美……」
「泣いてほしくない。…嬉し涙ならいいよ?」
「うん」
「皐とこのまま付き合って幸せになれる?」
「……うん」
「泣かない?」
「わか、んない…っ…」
わからない。
“泣かないよ”なんて言えない。
何度も言ってきたから。
それでも泣いてきたから。
「…うん。それが本心だよね」
「う、みぃ…」
「泣かないのー。あいつら帰ってきちゃうよ」
「う、ん…」
「決めるのは、ひまりだよ。だからあたしはとやかく言わない」
「………」
「でもね、ひまりには幸せになってもらいたいの」
「……うんっ」
「だから、それが皐でも秦でも翠でもあたしは応援する」
「宇美…」
「あたしはひまりの1番の味方だし、親友だもん」
「ありがとうっ…あたしも!」
ありがとう…ありがとう…宇美。
宇美に出会えてよかった。
宇美は覚えてるかな?
あたしたちが友達になったあの日のことを。

