一途な彼女×浮気な彼氏


「うみちゃんっあそぼーよ!」

「まってよ、みーくん」







昔からアンタはあたしの隣にいた。

だけどなんでいないの?

いつからかな?

“みーくん”って呼ばなくなったのは。

アイツにも、彼女という存在が出来るようになったのは。







「わぁ!翠くん彼女と一緒に来てる!」

「……だね」






一緒に、学校は来なくなった。

一緒に、いることなんてなくなった。

――寂しいと思ってるのはあたしだけだ。







「なぁ宇美ー」

「なによ?」

「…ひまりちゃん可愛くね?」

「次はひまり?やめてよね、ひまりだけは」

「なんでだよー?」

「ひまりは皐が好きなんだから」

「皐!?…へぇ、両想いじゃん」







翠はあたしを見てはくれない。

あたしは一生幼なじみから抜け出せない。

そう気づいたのは中2。

…それから翠への気持ちは心の奥底にしまった。

でも付き合っても長くは続かなくて。

原因はあたしだってわかってる。

イマイチ本気になれないから。








「宇美さぁなんで長続きしねぇの?」

「知らないよ、そんなの。あたしが悪いんじゃん」

「宇美が悪いわけねーじゃん」

「プレイボーイに言われても嬉しくないっつの」

「なんならヤる?」

「ヤんない!!」






――なんで翠なんだろう。

と思った、中3の冬。

あたしは翠しか見れないのかもと思った。