一途な彼女×浮気な彼氏


「ひまり…」

「ごめんなさい…っ…」








ただひたすら謝るひまりを見て胸がキュウッと痛くなる。


俺は怖い存在でしかないのか?

――ひまりを怖がらせるつもりはなかった。

ただカッとなって気づいたら怒っていた。







「…ごめん、ひまり」

「…さ、つき…?」

「怖がんなよ、ひまり」

「……?」







お前に拒否されんのが1番辛い。

拒否されてもいいことしてるくせにな。

自分勝手だよな、俺。







「ひまり…」

「……皐」

「ん?」

「…やっぱりなんでもない」








そう言って寂しげに微笑むひまりは綺麗で儚く見えた。




俺は――………ひまりになにをしてやれてんだろう。

秦から聞かなきゃ俺は今ひまりと居ないんだ。

秦に俺は負けていた、初めから。

なのに“勝っている”と自分に言い聞かせて過ごしてきた。


でもそれももう出来そうにない。

理解させられるから。

どうしても、1歩先には秦がいてひまりを助けているから。







――♪〜♪♪〜



「……はい」

『お前なに不機嫌になってんだよ』

「……うっせー。」






電話の相手は秦。

秦の声が聞こえたのか、ひまりは一瞬動揺しながらも料理を開始した。


俺の好きなハンバーグを作っているんだ。