一途な彼女×浮気な彼氏


「…ひーまり?」






いつものように頭をポンッと撫でてくる。


――ドキンッ…

影の、せいだ。

あの影が、あたしを変に秦を意識させる。

秦は“異性”だと。







「し…ん…」

「ひまり?変だぞ〜」







逞しい体。

ゴツゴツしたおっきい手。

あたしよりも全然おっきい身長。

――全てが秦を“異性”だと意識させる。







「…秦は、男の子だった…ね」

「…ちげぇよ」







低い、声。

少し出ている喉仏。

あたしの心臓がドキドキうるさい。








「“男の子”じゃねぇよ。…“男”だ」

「……っ//!」







秦から聞くと顔がもっと熱くなる。

意識、させられる。

男の子じゃない……男。

そのちょっとした、違い。

でもそれは大きい、違い。







「男……の人」

「そう。…皐と、おんなじ男だ」

「秦……」






皐と同じ。

どういう意味で言ったのかはわからない。


でもどこか悲しげで、

泣きそうに微笑む秦に胸が痛んだ。