「てか、さっきのイチャつきなんなわけ?」
「んー……知らねー」
「甘すぎて死にそうだったんだけど!!」
「知らねーし」
「ひなさんと会うからビビったんでしょ?」
「バカかよ、ちげぇし」
「じゃあ……最後の足掻き?」
「っバカ言うなよ」
きっと今ので気づかれた。
だって図星だし。
足掻きだし。
最後、のね。
「てかそろそろ始まる」
「来るねぇ、あの2人も」
「サボるかもよ?」
「皐はどう読む?」
「来る」
なんでそう思ったのかわからない。
秦と2人でいつまでも一瞬にいてほしくないから思ったのか。
ただ、思ったのか。
まぁ直感ってやつ。
―――ガラッ…
「間に合ったぁあ!」
「ひまり走るのおせーし」
「なっ!仕方ないでしょ!」
「遅れるかと思ったし」
「お帰り、ひまり」
「宇美ぃー!」
「ちょっと秦!ひまりの事苛めないでよ!」
「遅いし」
「ひまり速い方なんだよ?アンタたちと一緒に考えんな!」
「ハイハイ。…つか座ろ?」
「あっ秦!待ってよー!」
秦にベッタリ過ぎ。
……あー、イラつく。
お前は、俺だけのもんだし。
「わっ……皐っ?」
「俺から離れんなって言ったじゃん」
ひまりの腕を引っ張ればすっぽり俺の腕の中。
俺の膝に座るひまり、可愛すぎだろ。
…チョコン、と座る。
可愛い…可愛すぎ。
「俺から離れんな」
「っ//…恥ずかしいよ」
「何が?……いいじゃん」
「皐ぃ〜!離してっ!」
「ん〜?ヤダ」
「ヤ、ヤダ!?」
顔を真っ赤にして困惑してるひまり。
さっきから、なに。
この可愛すぎる生き物。
てか見てんじゃねぇよ。
「見んな。」
「独占欲強すぎ」
「うるせー。」
「ひまり、いいわねぇ?」
「えっしてほしいならするよ?宇美」
「なに言ってんの!バッカじゃないの!」
「もう〜こんなときまでツンツンすんな」
「お前らかなりうぜーよ。」
「秦、ひど。ヤキモチ妬くなよ!」
「なっ!?」
「彼女いないからってひがんでんじゃねぇよ。」
「お前には言われたくねぇよ、皐」
「ははっ」
なんだかいいな。
こうみんなで騒ぐの。