一途な彼女×浮気な彼氏


「…皐が、好きだから…辛いんだよっ…!!」

「ひまりっ…!!」









言い逃げみたいになってしまった。


でも…もう皐の顔も見れないほどあたしは辛かった。

涙を堪えるのに必死だった。


もうこれ以上、醜いあたしは見せたくない。

皐の中のあたしはどんな風になってるの…?

今のあたしじゃかけ離れてるのは間違いない。










――ガチャンっ……




「ひまりーあんた学校…」

「……お姉ちゃん…」

「ちょっとなんで泣いてるの!?」

「…うぅ…お、ねぇちゃんっ…!」

「泣かされたの!?誰に!?言いなさい!!」









お姉ちゃんが今日は来ているみたい。


お姉ちゃんはあたしより2個上の大学生で19才。

普段は一人暮らししてるから家にくるのは3ヶ月に何回かくらい。


大好きなお姉ちゃん。










「ひまり!?」

「…お姉ちゃん…大好き…」

「え、ちょっとなに?可愛すぎでしょ?」

「…お姉ちゃん、助けて」

「……ひまり?」









眉間にシワを寄せ怪訝そうな顔であたしを見る。


綺麗な顔が台無しだ。




――お姉ちゃん、助けて?

苦しくて死んじゃいそうだよ。


あたしがもっと我慢したらよかったのかな?

あたしがもっと可愛ければよかったのかな?


でもどうしようもないくらい皐の事が好き。


この気持ちはきっと誰にも負けない。

だから、この気持ちだけはこのままでいいよね?

変える、必要はないよね?









「ひまり、今日はとことん話聞いてあげるからね」

「…お姉ちゃん…」

「お母さんたち仕事で帰ってこないって言うし」

「…今日も?」

「もってことは最近帰ってきてないんだ」

「…うん…」

「もうーっ!ひまりはウサギなんだから寂しくさせたら死ぬじゃない!」

「えっ…あたし死なないよ?」

「……っ!可愛い!!我が妹はなんと可愛い!」

「お、お姉ちゃん?」










時々お姉ちゃんには付いていけない。


意味わかんないことばかり言うから。


暴走しちゃうと止められない。

そんなお姉ちゃんはあたしが大好きで憧れる人。



お姉ちゃんみたいに綺麗だったら……。










「さっまずはご飯食べよっ♪」

「お姉ちゃん作れるの?」

「一人暮らししてるんだからそれなりにね」

「えーすごい!」

「なんかものすごーくバカにされた気が」

「全然してないよ!」










昔のお姉ちゃんなら料理とかとは無縁な人だったのに。


やっぱり一人暮らしすると変わるのかな?

前よりもしっかりものになったし大人になった気がするなぁ。


……思い込みかなぁ?