「はぁ〜なんでまたひまりは泣いてんの?」






帰ろうと歩いていれば、ひまりが居た。

……また、泣いて。

何度ひまりは泣かされてきたんだ。








「秦…っ…」

「……っ」







毎回抱きつかれる俺の身にもなれよ、ひまり。

……平気で抱きついてきてさ。

そんなん…眼中にねぇってことだろ?

俺はお前が、好きなのにさ。







「皐…怒っ…らせたぁ…」

「皐が怒った?…ふーん。」

「あたし…わかんなくて…怒っ…てる…理由…」

「まぁ予想はつくよな」







きっと皐は嫉妬した、俺に対して。

でもひまりはそんな事わかんねぇし思わねぇだろう。







「皐……ね」

「秦……?」

「ま、ひまり帰ろーぜ!」

「うんっ…」







とまぁ……ここまではよかったよな。

ひまりと2人で帰れたし精神的にもハッピーな気分だった。