一途な彼女×浮気な彼氏


「はぁー……」

「お前さっきからうるさすぎ。ため息ばっか」

「……うっせー。」

「覇気がないねー?」

「……うっせー。」

「「さっきからそればっか!!」」

「……うっせー。」









何をしようにもやる気が出ない。


今ひまりたち何やってんだろとか…あいつらのことばっか考えてる。

ひまりはちゃんと連絡してくんのか?

そのまま秦と帰るんじゃねぇか?


そんな心配ばかりだ。


――嫌になるよな。










「さっつきぃ♪」

「…ん」

「ねぇ保健室、行かない?」

「………」








俺の腕に絡み付いてくる女。

――名前なんだっけ?


最近こいつからのアタックがすごい。


つか香水くせぇし、化粧濃すぎ。

睫毛とかバサバサいってんじゃね?










「あーワリ。そんな気分じゃねー」

「えぇ〜いっつもシテくれないじゃぁ〜んっ」








あー……うっざ。

シねぇし。

まずそっからだろ。

俺はもう女と関係つくんのなんかコリゴリなんだよ。

――ひまりだけでいい。


って浮気しといてなに言ってんだろーな。








「シねーし。」

「さつきぃ〜」

「あ…」

「いい加減にしなよ。皐相手する気ないの見てわかんないわけ?」










俺の言葉を遮って言った宇美。


きっとこーゆーねちっこいの嫌いだから言ってきたな。

さすが。……こっちも助かるし。








「何よ、アンタ」

「皐のオーラが、“うざいな、どっか行けよ”って言ってるのわかんないわけ?」

「なっ…なによそれ。皐がそんなこと思うわけないじゃない」

「いやいや思ってるから言ってあげてるんでしょ」

「アンタ…ちょっと可愛いからって…!」

「…ちょっと以上だろ。」

「……は?」










不意に出た言葉。

……つい、出た。

本音がまさか出るとは。

俺らしくねぇー。








「ちょ、皐?」

「聞いた?可愛いって。」

「もうっ皐ノリ悪すぎっ!!また今度ね!!」









顔を真っ赤にさせて教室を早歩きで出ていった。



あーひまりがいないだけでこんなペースが乱されるとは。



……やっぱ俺、ひまりのこと好きすぎてるよな。