「ひ、ひまりちゃん!お菓子ある?」
「あ、あたしにもチョーダイ!」
「ごめんね…お菓子ないや…」
2人の気遣い。
……うちってなに?
ねぇ皐は、その女の子の家に最近行ってたの?
ねぇそれなのに“別れない”なんて言うの?
それは…酷いよ。
あたしをなんだと思ってるの…?
おもちゃじゃ、ないんだよ…?
「…秦っ」
「…ひまり。デート行く?」
「…ふぇ…」
秦の優しい微笑みがあたしのボロボロな心を直してく。
……もうやだ。
疲れたよ、苦しいよ、痛いよ。
心がもう悲鳴をあげてる。
“無理だよ”って。
“限界だ”って。
…ねぇ皐。
家へ行ったって言うことは…もう皐の中の1番でもあたしはないわけだよね。
「…秦、行く」
「ひまり?」
「わりぃ、宇美。ひまりと学校サボりまーすっ」
「いやいや!?」
「いーじゃん、宇美。行かしてやんなよ?」
「翠…。」
「秦、俺は皐もお前も大事だ。でもひまりちゃんを救ってやって。」
「…もう、決めたから。」
「ひまり、いってらっしゃい」
「いってきます」
「手、繋ぐ?」
「…う、ん//」
「赤くなりすぎ。…んじゃはしれー!!」
「わっ!」
繋がれた手が熱くて。
…胸が苦しい。