たった数日で──。 「姫、最近元気ねーな」 それから暫く経ったある日、資料室でお 昼を食べていると、不意に仁斗がそう言 ってきた。 仁斗がいきなりそんなことを言い出すか ら、他の四人の視線もこちらに向けられ ている。 「別に、気のせいよ」 そう言って、真っ直ぐな仁斗から目を逸 らすように窓の外に目をやれば、射るよ うな日差しが目に入った。 いつの間にか、もう7月。 季節は初夏の時期へと入り、じっとして いるだけでも汗ばむ陽気。