連れてこられたのは大きな桜の木の下だった。 「平助、桜なんて見てる暇ないって…、…ん?」 何やらスースーと寝息が聞こえるので、 桜の木を見上げてみると、 …。 「…え。」 そこには、昼間、 僕が追いかけた子が枝に座って寝ていた。 …服を血まみれにして。 かさを被ってるから、顔はよく見えない。 まさか…