…。 「…飲んだあとの記憶がない…」 お酒なんか滅多に飲まないからなー…。 あたしは襖を開けようと立ち上がった。 歩くとものすごく頭が痛い。 …これはあれか、二日酔いか…。 襖を開けて周りを見ると、 昨日通った記憶のある廊下があった。 そして、庭の奥に井戸があるのが見えた。 「顔洗お…」 二日酔いを覚まそうと、 井戸で顔を洗い、顔をあげると、 あたしの視界の中に平助の姿が映った。