待ってろ、あたしの卵! 誰かに連れて行かれそうになったら、多少割れたっていいからその場にしがみついて大声で叫ぶんだ! “へるぷ、みいぃぃぃぃいいいいっ!!!!”って。 「卵、卵……。あたしの卵っ!!」 まるで呪文のように、卵・卵と口にしながら、卵売り場に走る。 「……あっ!」 やっぱり今日は特売日。 あの日の子牛印のバターと同じように、卵が1パック、寂しげな顔してあたしを待ってる! ………それなのに。 「……またあんたなのっ!?」