唇が、覚えてるから


「マジ、信じらんなかった……。

いつもあんなに元気で明るかった祐樹が……。

みんなも相当ショックでさ。哲平なんか合コン大好きなのに合コンの"ゴ"の字も出せなくなるくらい。

俺らもよく付き合わされたんだ。俺も祐樹も大抵人数合わせだったけどな。……なのに、結局祐樹の一人舞台。もう祐樹は来んな!っていつも哲平に言われてたっけ……」


その頃を思い出したのか、海翔君の頬が軽く上がる。


さすが祐樹だな。

祐樹のカッコよさ、半端ないもんね。

私も泣きながら、口元が緩む。


「俺、祐樹が好きになった女の子のこと、見つけたくて……。いざとなったら、枕元に連れて行けば祐樹が目覚めるんじゃないかとも思った」

「……」

「俺、必死で病院内を捜した。でも、わからなくて……」


海翔君が、捜しに……?