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やっと携帯事業が落ち着きを見せ始めていた。
ハードウェアについても、ソフトウェアについても大筋が決まり、細部は部下に任せて、後は要所要所でトップが押さえればいい。
綺樹がさやかに報告をしにきていた。
いつもよりも顔色が青い。
ほっとして疲れが一気に出たのか。
さやかは綺樹が時々息を詰めるのに気が付いた。
「何処か痛いの?」
上司ではなく、従姪としての口調に綺樹はかろうじて微笑した。
「昨日からずっとわき腹の下が痛くて」
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