「……ったく」 呆れ気味に溜息をつきながら、座り込んだ三枝に歩み寄る。 「早く立て。行くぞ」 そっと手を差し伸べると。 三枝は一言も言葉を発することなく、僕の手を握り締めた。 ……ちょっとやりすぎたか? 反省した僕は、お化け屋敷を出て少し歩いた後に三枝に謝った。 「悪かった。1人で先に行ってしまって」 「……いえ、大丈夫です。栗沢さんと一緒に行けて嬉しかったです」 泣きはらした顔で、三枝はにこりと笑い。 ……不覚にも僕は、その笑顔にドキッとしてしまった。