インストール・ハニー


「あれ? 炭ってどこにある?」

 火バサミを持ったまま、楓がウロウロしている。オーナーが段ボールを持っていて、楓を呼んだ。

 最高の天気だ。やけくそみたいに晴れた青い空。気温も高くてかき氷とか冷たいコーラを飲みたくなる。大人ならビールとか? (そう言ってるのよく聞くから)

 サンライトは本日休業。夏休みも今日を含めてあと3日で終わり。早いよね1ヶ月なんて! 夏休みシフトも終りで、あたしだけまた通常通り週末忙しい時だけのバイトに戻る。
 
「あたしまだ夏休みの課題終わってないのに!」

 菜箸で焼きそばをかき混ぜながら、一海が言った。

「間に合わないんじゃないの……? 諦めなよ」

 もう3日しか無いのに。今日ははしゃいで遊ぶ日だから省くとして、あと2日しか無いのに。

「そういう青葉は終わったわけ?」

「あとは朝顔の観察日記だけ」

「……なに……そんなのあった?」

「無いよ。課題終わってないよ。8割ぐらいしか」

 お前も同じかよ、みたいな変顔をして一海は焼きそばをつまみ食いした。ろくでもない2人であった。

「あと肉焼いておくから、泳いで来たら?」

 ママさんがそう言ってくれたので、青葉と一海、あたしの3人は飛び上がって喜んで、お礼の最後はかき消えながら、波打ち際へと砂浜を全力疾走した。CMみたいに。