インストール・ハニー


「大事な人だよ」

 あたしがそう言うと、佐山さんがにっこり笑った。

「山都さんも、こうやって話すと話しやすいんだよねーもっと早くこうなりたかった」

 なんか……佐山さん本当に良い子だな! 誤解って怖い。さっきまでのあたしを殴りたい。

「う、うん。あたしも、佐山さんなんかいつもグループで居るから、こう、なんかさ!」

「あっはは! ごめんあの人達もあたしの大事な友達だからさー。話してると楽しいよ。今度一緒にお昼食べようとみんなで。あ、一海ちゃんも」

 わぁ。大勢でお昼食べるなんて小学生以来なんじゃないか。楽しそう。

「うん! 学校始まったら、あたしみんなの分おいなり作ってこよう!」

 きゃーなに言ってんのあたし。なんか嬉しくて、つい……。

「遠足かよー!」

 佐山さんが笑った。嫌だ、変なこと言っちゃった。

「あたし、海苔巻き作ってこようっと。2人の分合わせて助六弁当みたい!」

 コンビニで見かけるお弁当。それを想像して、おかしくて2人で笑った。

 結局、佐山さんが来てから客が来ず、一海も加えて1時間ほどお喋りをした。楽しい時間だった。「素敵なお店。また来るね」と言い残し、お会計を済ませて佐山さんは帰って行った。


 暑い中、1人でわざわざ来てくれたんだ。