自然と、一歌を避けるような形になった。 自分の告白やキスを、忘れてほしくないくせに、思い出されるのも恐い。 イラつくほど矛盾した気持ちが、一歌に対してそっけない態度を取らせる。 そのくせ、心の中では強い想いが膨らむ一方だ。 触りたくてたまらない。 一度、その柔らかさを知ってしまったから、身体が勝手に求めそうになる。 まるで依存症みたいに。 それをなんとか押さえつけ、自分を騙し騙し過ごしてたのに、 その日、全部が崩壊した。