恋する季節 *- confession of love -*



きちんと両思いなのだと、自分も大和が好きなのだと。
伝えたら大和はきっと喜んでくれるし、早く伝えたい。
大和の告白を受けた数日後から、ずっとそう思っているのに……。

そこは、今まで告白を受ける事はあってもした事のない美琴。
もっと言えば、恋愛感情自体抱くのが初めてな美琴。

そんな美琴には、たった二文字を口にするだけでも、100メートルの高さから心もとない細い命綱のみでバンジーするのと匹敵するくらいにハードルが高いモノだった。

自分の気持ちをどうにかして伝えたい伝えたいと思っている美琴と、美琴はただの優しさで自分を受け入れてくれたのだと思っている大和。

何気ない彩乃の言葉に、今のままじゃダメだと言われたような気がして、二人の間に気まずい雰囲気が流れていた。

「なんか、ごめん……」
「えっ、ううん! あの……ごめん」

しまいには何に対してなのか分からない謝罪合戦を始めたふたり。
そんな様子を見ていた彩乃は、その様子から、ふたりがまだ付き合い始めた時のまま本当に一歩も進めていない事を悟ってまた小さなため息をついた。

そして、気まずそうにしている美琴を心配するように見ている大和を見て……もう一度、今度は仕方ないわねとでも言いたそうな温かいため息を落とす。