「忠犬の話してただけじゃない。別に黒崎の事話してたわけじゃないし」
「言っておくけどなぁ、俺を下僕として使っていいのは美琴だけだからな」
偉そうにそんな事を言いながら美琴の隣に座った大和に、彩乃が呆れたように笑う。
「まさか忠犬が自覚してるとは思わなかった」
「忠犬って言うな」
「自覚しながらそんなに尽くしてるとか軽くひくんだけど。
っていうか、あんたの事好きだって言ってる女子もひくと思うけど。
あまりに美琴にぞっこんすぎて」
「なんで想いのでかさにひかれなきゃなんねぇんだよ。そんなの俺の勝手だろ。
それに他人がひこうが押そうがどうでもいいし」
「そういうところがぞっこんすぎて怖いって言ってんの。
世界には自分と美琴しかいないとでも思ってんのってツッコみたくなる」
「少なくとも俺の世界には美琴と俺しかいない」
きっぱりと言い切った大和に、うわぁ……と完全にひいた顔をした彩乃が美琴に話しかける。
「美琴、あんたの彼氏がものすごく気持ち悪いんだけど。別れたら?」
てめぇ、何言ってやがる!と横から怒鳴る大和を鎮めながら、美琴が苦笑いを浮かべて彩乃を見た。



