「興味…本位……なんかじゃない……」 反論する気なんて更々なかったのに、悔しさとショックが入り混じったグチャグチャな心の制御装置はもう効かない。 元々あたしと彩乃ちゃんは同じ土俵に立っているのに。 兄妹という望んでもいない肩書きのせいで、あたしは好きでいることさえ許されない。 そんなの、不公平で…… 「…じゃあ…なんだよ」 言っちゃいけないって分かってるのに。 「……き……だから……」 「え?」 聞き取れなかったのか意味を理解できなかったのかは分からないけど、瞬時に翔平は聞き返した。