「部員にも聞いたろ。俺と本宮が付き合ってるのかって」 「………」 「聞きたいならコソコソしないで直接聞いて来いよ」 「……ごめん…」 こんな風に翔平が怒りを露わにするのは見たことなくて、どうしていいかわからずにただ謝った。 それでも今のあたしは、翔平に彼女が出来たということだけでいっぱいいっぱい。 それに加え、こうして咎められている現実に頭が整理出来ない。 「興味本位で探るようなことはやめろ」 淡々と振り下ろされる声に次第に涙があふれてきた。