元々世間に背いてるのを承知で始めた恋。
それは翔平一人で始めたんじゃなくて、一緒に始めたの。
「……汚れてなんか…ないよ……」
生まれ変わらせてあげたいと願った母親の想いを――
「翔平に流れる真っ赤な血は、優しさと愛に溢れてる……」
それでも後ろ指を指す人がいたなら、あたしが全力で否定する。
どんなことをしたって、翔平を守る。
だから……
「…あたしを……諦めないで……っ、」
受話器は床に落ち、コードが垂れ下がった。
立ち尽くしているだけの翔平の体に、そっと体を合わせて。
見上げただけじゃ届かない、翔平の唇まで背伸びをして。
無防備なその唇に……
…キスをした――…



