恋結び ~キミのいる世界に生まれて~


「……?」


どうやら台の上にあった紙で指を切ったみたい。


人差し指の腹からは、次第に鮮血が浮き上がった。


咄嗟にあたしはその指を掴み


「……美桜…?」


……自分の口に含んだ。


口内に鉄の味が広がる。


「……ッ、やめろっ…」


抵抗して引き戻そうとする力に耐えて。


あたしを凝視するその瞳を見つめながらも、指を口から離さなかった。



次第に鉄の味が消え……ゆっくりと翔平の指を離す。


傷は浅く、離した指先からはもう新たな血液は生まれなかった。



「違う……あたし"達"の問題だよ……」