間接照明が灯るこの部屋。 落ち着いた雰囲気の灯りに、不思議と心が安らぐ。 あたしは鞄を置くと、窓辺に立った。 窓から見下ろすこの街は、土曜の夜ということもあってか、まだまだ活気づいている。 視線を手元に引き戻すと、部屋の中がガラスに反転して映る。 翔平はベッドに腰掛けていた。 窓に映る翔平を見ながら声を掛ける。 「ありがとね……」 一人だったら、帰るにも帰れなかった気がする。 変に意地を張って、泣けもしなかったかもしれない。