「……結ばれない……ひと……」
不倫の子…かな。
漠然と思った。
「家族の反対を押し切り、縁を切ってまで美桜を産み、頼れる人がいなかったそうだ。
産むのですら精いっぱいの状況で、ミルク代もオムツ代もままならない。職もなく、このままじゃ飢え死にしてしまう。
途方に暮れながら泣きやまない美桜を抱いて夜道を彷徨っていた時、ここにたどり着いたそうだ。そして……
…ここで、翔平を見つけた」
……ドクンッ――…
お父さんの延長線上にいる翔平に目を向けると、同じように翔平もあたしに顔を向けていた。
「…本当に…ただの偶然だったの……」



