「みんなみんな、秘密ばっかりじゃない!!この家のどこに真実があるの!?何が家族よっ!!!」 理人が油断している隙に腕を振り払った。 「美桜っ!!!」 そのままリビングを出ようとしたとき―― 「行かせないわっ…!!」 目の前に両手が広げられ、進路が塞がれた。 「……!?」 凛とした表情のお母さんが視界に映った後、その手はあたし包み込み、きつく抱きしめられた。