「…親だよ……」 …親? トクトクトク…と鼓動が加速する中、一層神経を集中させて耳を欹(ソバダ)てた。 「親…って、翔平の生みの親か?」 理人が返した言葉に、それは違うとすぐに思った。 そんなことを翔平が口にするはずない。 翔平は実親については何も知らないはずだし 第一、知りたくないんだから…… けれど 「ああ」 翔平の相槌に、あたしはその場で目を見開いた。