もう。 理人だってどうせ退屈してるんだからいいでしょ!? 「相変わらず家の手伝いしてないんだろ」 ようやくコートを羽織って帰り支度を始めたあたしにヤジが飛ぶ。 「相変わらずってなによー。今までだってしてたでしょ」 「そうだったかあ?こんなとこ来てねえで、料理の一つでも覚えた方がいいんじゃね?」 「理人―!」 理人も翔平も二言目にはそれなんだから。 「うっ、痛いっ」 振り上げた手は、いとも簡単に捕まえられた。