「翔平!」 「なんだっ?」 緊迫したあたしの声に、翔平は向かい側から身を乗り出した。 「今ね、指が動いた気がしたの」 「ほんとか?」 「うん。ほんの僅かだけど」 「理人っ!」 翔平が呼びかける。 また、ピクリ。 「「………!!」」 あたしと翔平は目を合わせた。 そして―― 「「理人!!」」 あたし達が声を合わせて名前を呼ぶと。 閉じた奥の瞳が動いたのか、理人の瞼に皺が寄った。