「あたしは帰らないよ」 今は睡眠なんてどうでもいい。 理人のそばにいたい。 理人が生死をさまよっているのに、あたしだけ休むなんてできない。 強い口調で言い放つと、少し困ったように耳打ちしてきた。 「一人で帰せないだろう」 「……」 あたしの隣には、すっかり気落ちした莉子。 「………わかったよ…」