全身の力が抜けるようにその場に落ちる。 理人があたしを…… 「……嘘でしょ……」 あたしは翔平を。 翔平はあたしを。 莉子は理人を。 そして…… 理人は…… 今も理人は莉子の元へ……? ――家の電話のベルが鳴ったのは、世の中が完全に目を覚ます頃だった。