……毎晩、どこに……? 見当違いな話題は、一瞬あたしの頭を真っ白にした。 その真っ白な中、ふっ…と漂った匂いの記憶。 それは一番最初に理人が帰って来なかったあの日、鼻を掠めた残り香だった。 ……そして、 その香りを持つ主も。 「……」 どうして、こんな時に思い出しちゃったんだろう。 理人の残り香が…… ――莉子のものだったことに。