窓の向こうの空は、もう白くなり始めている。 ――兄妹をやめたい… 翔平の切実な願いが、さっきから何度も頭の中で繰り返されていた。 あたしが浮気されるようなことがあったら、相手を殴り飛ばしに行くと言った翔平。 それはあたしを大事に想ってくれているから。 さっき理人を殴り飛ばしていた翔平は、その気持ちに嘘がない証拠。 ……そうだった。