派手に散らかったリビングを元に戻してから翔平の部屋に向かう。 「……翔平…入るよ」 明かりをつけた部屋の、ベッドの上に翔平は居た。 綺麗なその顔には似合わない程の傷跡。 「……血…すごいよ」 殴られた回数は圧倒的に理人の方が多いけれど、喧嘩の腕だけでいえば理人の方が勝るはず。 ダメージは相当酷かったようで、ふらふらするのか何度も目を瞑って頭を振っている。 「手当しないと」 「触るなっ…」 触れようとしたら、あからさまに跳ね除けられた。