――と。 フッと体が軽くなったのを感じれば、理人の体は何かの力によって引き離されていた。 「美桜になにしたっ……」 怒りを鎮めたような低い声が響く。 「…っ、翔平っ……!?」 いつの間に現れたのか。 理人の胸ぐらを掴み、引き上げた姿勢で睨みを利かせていてるのは翔平だった。 理人は長い髪を邪魔そうに軽く振りながら、 「あー、翔平」 翔平の剣幕とは対照的に淡々と答える。 さっきまでの弱々しい理人は欠片もない。 「あの……理人…ちょっと酔ってるみたいで――」