『――あたしが翔平の彼女になるわ』
…………。
ハッとして身を翻し、2人から見えない位置で壁に背を付けた。
狂ったように大きく乱れ打つ鼓動。
あのときの、あの言葉……
……莉子は…
…翔平が好きだった……?
とんでもないことに気づいてしまったかもしれない自分に、落ち着け落ち着けと深く深呼吸する。
それでも息苦しさからは解放されない。
……まさか。
……まさかね……?
莉子が翔平を好きだなんて、そんな……
気になって仕方ないのに。
それ以上2人を見ることなんて出来なくて、雨の中あたしは駆け出していた。



