傘を開くのをやめ、そのまま翔平の消えた渡り廊下を追った。 渡り廊下が完全に視界に映ると、さっきまで見えていないものが見えた。 それは、思いもよらなかった光景で。 「……莉子……?」 口にしてもまだ信じられない人物はどう見ても莉子で、思いつめたように口をキュッと閉ざしてうつむいていた。 どうして、莉子が……? その前で口を開く翔平も、ここから見る限り笑顔じゃない。 こんな真剣な顔して、なんの……話……?