理人と最後に会話をしたのはいつだっけ…… もう、随分と前にも思えるそれですら、会話と呼べるものじゃなかった。 翔平と朝を迎えた日に掛けられた、赤面必至の言葉ですら今は恋しい。 翔平を愛したいと強く思うのに、理人も失いたくないと思うあたしは贅沢なのかな。 笑顔で、頭に手を乗せてくれた理人を思い出す。 『――良かったな、美桜』 もう向けてくれなくなった笑顔を見れば見るほど、心に隙間風が吹き抜けていく気がした。