唇と唇を重ね合わせた瞬間。 パチ。 「……!?」 翔平の目が開いたものだから、あたしは飛びあがるように上半身を起こして背を向けた。 な、なんで!? 眠ってたんじゃないの!? バクバクと暴れ出す心臓を抑えるように、タオルケットを胸に抱えて起き上がった。 「美桜ってば、朝から大胆」 「……」 背後からは意地悪な声。 「そんな背中丸出しで。誘ってる?」 「ひゃあっ…」 背中にチュッとキスを落とされて、変な声が出ちゃう。