だけど。 翔平にとってそれがあたしなら、それだけであたしだって存在理由を持てる。 「俺が生まれてきたのだって……どこかに愛はあったと思うから…」 無防備に置かれたあたしの手に、翔平が指を絡ませた。 「…そう、信じたい……」 「…翔平……」 今まで頑なに実親から目を背けていた翔平の想いに心が揺さぶられた。 恋心というものは、価値観をここまで変えてしまうんだと。 「…考えるけど……別に会いたいってわけじゃない…」