翔平の本心を知った昨夜。 まるで夢でも見ているかのように受けた告白は、今でも嘘じゃないかって思う。 あたしを想ってくれていたなんて、気付きもしなかった。 『自分がバカなんじゃないかと思った』 そんなことを言った翔平の素直な気持ちは、痛いほどわかった。 兄妹に想いを寄せるという特異な感情は、あたしだけじゃなく、翔平をも苦しめていたんだね。 だけどあたしがその壁を破った時、翔平の想いも確かなものになったのだ。 あたしが伝えたのは、決して間違いじゃなかったんだ……。